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第四話 旅立ち~二人でなのね……

Auteur: satomi
last update Date de publication: 2025-09-25 18:04:26

 ステータスがカードで表示される。

ライガ age18 HP 計測不能   体力 計測不能

 戦士      MP 0      知力 3

     戦士に珍しくオールラウンダー

カナエ age18   HP 1503   体力 5

 魔法使い      MP 25033      知力 10

     魔法使いらしく後方支援を得意とする

「なぁ、カナエ。計測不能ってなんだ?体力とか知力とか……」

 つまり、俺はこのカードの見方がわからない。

「うわ、ダサっ。計測不能ってそのままでしょ?少ないってことはないから多すぎて計測できないんでしょ。知力と体力は10段階評価なんだけどなー」

「カナエー、治癒魔法もマスターしてよー。ケガ治してくれよ」

「そうだねー、戦闘すぐ終わるもんね。ってライガ、怪我するの?」

「敵が毒吐くかもだぜ?」

「あぁ、そう考えると必要かも。少ない知力で考えてくれたんだもんねぇ」

 と俺のカードを見た。

「カナエはHP低いし体力ないだろ。HPなんて壊滅的だ」

「おっしゃる通り。でも魔法使いにはステータスをアップさせることができるのです。ま、せいぜい2倍だけどね。だから戦闘頑張ってー」

 のん気だな。つまり俺はカナエを守りつつ戦うという事か。それもハンデかな?

 やっぱ徒歩で進むんだろうなぁ。と俺はてくてく歩いていた。ふと横を見ると、カナエ!浮いてる板に座ってる。しかもお茶飲んでねー?

「カナエ……そうやって歩かないから体力はつかないし、HPは低いんだ。MPの無駄遣いだ。さぁ、歩け!」と俺は歩くように促した。

 30分も歩かないうちにカナエの口から「疲れた~」と。なんだよ、マジで弱いな体力など。

 そんな時……モンスターが現れた。

「カナエ、こいつらマジでモンスターか?またヒトが化けてたりしない?それによって全力で行くか決まるんだけど?」

 ああ、そういう判断でも魔法使い必要だな。殺人は嫌だ。

「純モンスターでーす!」という声を聞いてつい俺は「初めまして」と言ってしまった。

 カナエは呆れていたが、次の瞬間しばいたのでOK。

 なんだかモンスターを倒すと、道具と金が落ちてる……。

 俺は恐る恐る「カナエ、この落ちてるのはもらっていいのか?窃盗罪とか嫌だぞ」と言うと、

「本当に何にも知らないのねー。ドロップアイテム拾ってよし。強いモンスターはいいもの持ってるわよ。それに、モンスターを狩って生活してる人もいるのよ」

「そうなのか……」

 うちもそうなのかな?親父ならモンスターに敵はいないだろうし、まさかの実家はセレブ?

「へー、そんな生活の方法あるんだ。俺はただ家で鍛錬してたから世間知らずだな」

「世間知らずって自覚しただけまだマシになったんじゃない?」

 馬鹿にされたんだろうか?

 俺は次々とモンスターを倒し、落ちている金とアイテムを拾いまくった。

「私、疲れた~。どっかの宿に泊まるくらいお金たまってるでしょ?」

 『ほら』とカナエに見せた。カナエは目を見開いた。

「えーと、これは……。小さい街を買えるくらいかな?」

 アイテムも要らないから+αの金額を加算して……と考えると恐ろしくなって、俺はカナエにお金の管理を頼んだ。

 ひたすらモンスターを倒してただけなんだけどな。時間潰し的な。怪我無いし。

 近くの街、‘アキ’の宿屋では2部屋、普通の部屋をとった。俺が「もっとランクの高い部屋でも……」と言うと「倹約が大事なの!」と言われた。

「そんじゃ明日ねー」とカナエは隣の部屋に入りそうになった。

「ちょーっと待て!俺の服の汚れを落としてください」と、うっかり忘れるところだった。

「その魔法苦手だから、結果に文句言わないでよ」

 カナエがなにやら唱えると、汚れが落ちた。そして、同時に俺の汚れまで落ちた。

「あ、これなら風呂要らないかな。ラッキー!睡眠時間増えんじゃん!」と俺は単純に喜んだ。

なのに……いきなり頭の中でおふくろの力を借りたのか親父が『何を!風呂に浸かって全身の筋肉をほぐすのも大事なんだ!』と言ってきた。

 これは……『親父もおふくろも放任で送り出したフリして、ずっと見てたんじゃねー?』疑惑が!!

次の日、ステータス

ライガ age18 HP 計測不能   体力 計測不能

 戦士      MP 0      知力 4↑

     戦士に珍しくオールラウンダー

カナエ age18 HP 1504↑   体力 5

 魔法使い      MP 25033      知力 10

     魔法使いの戦闘としては後方支援、家事のようなことをする

「おっカナエHP上がってんじゃん。やっぱ徒歩にしたからだなぁ」

 備考みたいなところも変わってるけど、触れないでおこう。

「ライガだって知力上がって良かったね」うーむ、キゲンが悪いようだなぁ。ここ、朝飯うまいなぁ。俺は2人前食べた。カナエは朝飯あんまり食べないし。

 俺のうちは朝飯ガッツリ型だったからなぁ。朝から豚の丸焼きとか……。

 さて、今日も出かけますか!

「ライガー、相談するんだけど」何だ?それで機嫌悪かったのか?

「とりあえずこの街で冒険者登録しといて、依頼受けたりしない?」

「そんなシステムあるのか?」

「世間知らずが極まってるわね。依頼選べるし、雑魚を永遠に片づけてても修行にならないでしょ?」

「そうだな。ここらは雑魚が多いのか?修行になんなかったな。金にはなったけど。ところで、この街の住人でもないのに登録できるのか?」

 カナエは見ろと言わんばかりに昨日のお金を掲げた。買収するのか……。

「じゃ、行ってみよー!」カナエは楽天的だな。

 うーん、この街のギルドとやらはガラが悪いなぁ。

「ステータスカードを見せて下さい」と受付で言われ、俺とカナエはカードとお金を少々(

少々か?)差し出した。

「では、ギルドマスターのところまで案内しますね」と受付嬢は言う。俺は「また、仕掛けてくるかもだから油断するなよ」とカナエに言った。

 案の定、イカツイ厳めしい顔した男たちがどこからか湧き出す。

「カナエ、こいつらは人間だよな?人間相手は手加減が難しいんだよなぁ。あ、後方支援などよろしくー」と話ながらも、俺に向かってくる男を山積みにしてしまった。一番下の人は大丈夫かなぁ?重さで苦しいよな?きっと。

「人間だよ。ってもう終わってるじゃん。怪我もないし、よしよし」

「モンスターと違って金になるわけじゃないから、ただなんか運動だな」

「えーと、ギルドマスターはこちらです」と受付嬢は言う。

 いたのか?!

 なんだか重い扉の向こうには猫がいた。

 ギルドマスターは呪いで猫になったらしい。

 カナエは「かわいー」と喜んでいたが、猫だぞ?元人間の。

 俺は何故呼び出したのか聞いた。登録だけなら受付で済む話だからだ。

「ステータスカードに『計測不能』ってあったから、試して悪かった」

 いや、もうすぐ猫じゃらしを使おうとしているカナエがこちら側にいると何も言えない。

「この街はお金要らないよ。カードと一緒に添えられたお金は戻すね」

 猫じゃらしで威厳がない。むしろ微笑ましい。

「それなんだけど、なんで登録?」そうだよな。俺は「より強いモンスターに会いたいんです。俺は修行の一環で旅をすることにしたけどここら辺のモンスターは弱くて……。あ、昨日一日でかなり稼ぎました。カナエ」

「ふぇ?あ、全財産?これです」とカナエは、パンパンの革袋をかかげた。

「あの9割以上が昨日1日でここらのモンスターから得たお金です」

 あー、ギルドマスター、猫じゃらしから目を離して!違うな。

「カナエ!猫じゃらしやめろよ、話ができないだろ!」

「本当なんだろうなぁ。君、嘘つかなそうだし。うん、A級冒険者にしよう」

「カナエ……A級とかって何なんだよ?」と俺はこそっと言ったが、猫の耳は強かった。「C級・B級・A級・S級ってあってA級の上はS級。上の方が難しい依頼を受けれるんだ」

「ちなみにズバリなぜ俺らがS級じゃないんだ?」

「ライガ……、いきなりA級でも周りから睨まれるよ~」

「二人とも実績が無いんだよ。だから」

 なるほどな。確かに実績はないな。

「了解」と俺は言った。

 カナエは睨まれると騒いでいたが、俺は今までの生活と何ら変わらないからどうでもいいことだった。

 宿屋とギルドを往復するような生活になった。

 ギルドでは他の冒険者から睨まれるようだ。慣れって怖いな。A級なのもあるが、2人きりで俺がカナエを連れている事実も気に入らないようだ。

 カナエは万人に好かれるように成長していたのか……。こいつは迂闊。

 ギルドにある依頼でも俺の力とお金が割にあうような仕事がなくて困る。A級って不便だな。

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     家に帰って、カナエの話を聞いた。「マジで?シュンもユイも無事でよかった~」「「王直属の騎士団?へなちょこだったよ」」「あ、そうなの。でもスカウトの話ねぇ、正直シュンとユイは年齢的にまだまだって感じだからライガだけ行ってきて」「了解」「「各ギルドの代表もへなちょこでね、レイカねーちゃんの相手になんなかった。決勝戦のやつ、なんかレイカねーちゃんを口説こうって感じだったけど、レイカねーちゃんが「タイプじゃない」って一蹴して最後は落とし穴に落として。見ていて爽快だったよ」」「何をお前ら、優勝決まった瞬間二人して『よかった~』とか言ってたクセに。でも、参ったな。レイカ、嫁の貰い手ないんじゃないか?」「あるにはあるんだけど、私の理想ってもんがあるじゃない?そうすると、なかなか……ね?」「レイカの理想とは?」「私よりも強い人。それだと、お兄ちゃんとお父さんしか今のところ該当しないのよ」「親父は小躍りしそうだな……。まぁ、俺の知り合いに当たってみるか。年上だけど、この際ゼータク言うなよ」「年上ってどのくらい?」「うーん、俺の1,2個下だから、レイカの15才くらい年上か?」「強いんでしょうね?」「俺とカナエの幼馴染。昔から小突いたりしてた。あいつは方向音痴だからなぁ。修行って出てったきり帰ってないけど、どうなったんだか?あぁ、修行の前で俺よりちょっと弱いくらいだったから、現在はどうなってんだかな?」 カナエお姉ちゃんの魔法で、その人を家に呼んで(呼びかけても無理があるから)、事情説明をした。「はぁ、レイカ姫の婿とはまた光栄だな」 うちは王族じゃないから、私は姫じゃないんだけどなぁ。うーん、見た目はまぁ合格。心なしかお兄ちゃんに似せてるのは、昔憧れてたのかな?「レイカちゃんの話は世界各国で聞かれるよ。絶世の美女。才色兼備って」「恐れ入ります」お兄ちゃんが何故か返事をした。しかもちょっと照れてるし。「何で。お兄ちゃんが話してるのよ!」「あぁ、こいつの名前はリュート。戦士だ」とりあえずは紹介したもらった。「お前、何でサタハユで迫害みたいのされてなかったんだ?」「うちの家系は流されるままに王直属の騎士団に所属してたからなぁ。しかも、結構ほったらかし。そんで、俺は修行の旅に出ては行方不明ってわけよ」「俺、何度も王直属の騎士団に殺されかけた

  • 戦士不要の国を出た俺、気づけば魔物ブリーダーになっていた   第二話 登録抹消~他にも抹消したいな

    「えーっと、登録の抹消をお願いします。名前はレイカ・シュン・ユイ・ツカサ・ラックと同時に登録を願い出ていると思いますけど……」「ギルドマスターにお会いください」 なんか面倒だな。これがお兄ちゃんが言ってた『面倒な事』なのかな? 初めて会ったギルドマスターはマダムの容貌だった。「へぇ、あのライガの妹とその子供達か……。なるほどね、それで何か知らないけど計測不能とかカードに表記されるんだ」 地味にお兄ちゃん有名人なんだ。本当に地味だ。「で、登録を抹消したいというのね?」「兄のアドバイスです」「全く、余計な事といえば、余計な事を。でも、ギルドにいると面倒な事もやらざるを得なかったりするからそういうのを考慮してかしらね。わかったわ、抹消する」 はぁ、よかった。「で、抹消するんだけど。その直前に依頼があなたたちにあったのよ、ご指名。パンズの王もサタハユのギルドの親善試合みたいにギルドの親善試合をしたらどうだろう?ってその代表にレイカちゃんが指名されちゃったのよー」 お父さんもお兄ちゃんも怒りそう。これが『面倒な事』か。確かに面倒だなぁ。拒否権がないところがまた嫌だ。「仕方ありませんね。その試合に出て最後ですよ。抹消してくださいね」「わかったわよ。大事な妹さんと子供達だもんライガ君が飛んでくるわ」 お父さんも来ることになるけど。「ねー、お兄ちゃん。昔サタハユの王主催のギルドの親善試合に出たの?」「あれは親善試合だったのか?出場したのは事実だな。サタハユの王はな、うちの家系が嫌いで滅べばいいくらいに思ってたんだよ。それで、その時に滞在していた街の代表として試合に出た。余裕で優勝。その後、闘技場に続々と王直属の騎士団が俺の命を狙って湧いてきてだなぁ」「それも、蹴散らした。と?」「イエス。サタハユにいた頃は4・5回王に殺されかけた。というか、王が殺そうとした。あっさり返り討ちにしてたけど」 へぇー。「そういう面倒があるんだよ。だから、ギルドの脱退を勧めたんだけど?」「今回、パンズの王がサタハユの王がギルドの親善試合をしたのを聞いて、自分もやりたい。ってその代表に私がなっちゃった」「「何―!!!!!!!」」 お兄ちゃんとお父さんが同時に叫んだ。「なんか、抹消の手続きに行くギリギリちょっと前だったってギルドマスターのマダムは言ってたよ」

  • 戦士不要の国を出た俺、気づけば魔物ブリーダーになっていた   第五話 俺たちの異変~カナエの異変??

     そんな中、カナエがスナキツネを拾ってきた。「この子は正真正銘動物!ちゃんと見たんだから!」 そうか……それはいいが、飼うのか? うーん、こいつとギルドにいる男が入れ替わる可能性もあるから気をつけろとカナエに言ったものの、「えー、何でー?」という返事。 俺が自分の力を理解してなかったのと同じでカナエはギルドで人気って理解してないな。まあ、替わってるの感じたら、替わってるやつしばくけどな。 ギルドマスターに呼び出された。何事だ?「言いにくいんだが……、そのスナキツネの親な、討伐対象だ」 言いにくいんじゃなかったのか?「しかもA級で金もいいぞ」おぉ、スナキツネは強いのか。カナエが

  • 戦士不要の国を出た俺、気づけば魔物ブリーダーになっていた   第三話 王の真意~何考えてるんだ?

    「よくぞ戻った。ライガ、カナエ」と王に言われた。 人を殺そうとしてノウノウとしてるよ……と怒りが湧いてくる。「して、この男がお前たちを騙していたという話だな」いや、王が騙していたんだけど。「この男を牢へ!」トカゲの尻尾切りか……。「ライガとカナエは王直属の騎士団に入団してもらいたい」「恐れながら、家族と相談したいと思います。カナエもいいな」 そう言いその場は帰った。 俺は正直自分を殺そうとした人を守るような職業に就くのは嫌だった。もしや、うちの親父も同じでは?カナエには申し訳ないなぁ。 俺は家に帰って、親に全部伝えた。「はぁ、あの王はまたやったのか……」と親父。 やはり親

  • 戦士不要の国を出た俺、気づけば魔物ブリーダーになっていた   第二話 王からの呼び出し~俺なんかした?

     そんなある日、俺・ライガとその幼馴染・カナエが王に呼ばれた。「何したの?」とカナエに言われたが、それはこっちの台詞。俺は規則正しく生活し、日々鍛錬しているだけだ。 端的に言うと、迷いケルベロス(子供)を親元に帰してほしい。という話だった。全くそんなのは王直属の騎士団(魔法使いばかり)から2名選べばいいのに。親元に戻してソッコー俺を抹殺する気じゃ?と邪推してしまう。 それはそうと、久しぶりに生でカナエを見た。 何だよ反則じゃねー?女くさい体形になってる。女だが。出るとこ出てるし。だいたい魔法使いの服って露出度高くないか?誰のシュミなんだよ? と俺は煩悩にまみれた己を呪った。~Si

  • 戦士不要の国を出た俺、気づけば魔物ブリーダーになっていた   第一話 俺の家系は戦士~故に?

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